夫から「死んだら楽かな」と言われて不安な妊婦の悩み

・家族が死について話したので心配
・忙しくて疲れている家族がいる
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夫から「死んだら楽かな」と言われて不安な妻の悩み

悩み内容

桃木友紀子さん(仮名) (20代女性)
私はいま妊娠中で、赤ちゃんに関することを夫に相談しようとしたのですが、「今は仕事後でしんどいから後にしてくれ」と言われました。
夫のことで不安になって「夫は幸せなのかな?」と思い、いまの気持ちを聞いてみました。
すると、「つらい」「死んだら楽かな」「冗談だから忘れて」などと言われました。
これはホントに冗談なのか判断がつきません。
夫が心配です。どうするのがいいのでしょうか?

「死んだら楽かな」は冗談なのか?

この悩みは判断が難しいので、確認のために質問しました。

補足情報

夫は死に関する冗談をよく言いますか?
➡言わない。

夫は休めていますか?
➡仕事では3時間残業が基本になっていて、出張がとても多い。
 またプライベートも、車の購入・引っ越しの準備・両親の顔合わせ準備などで忙しい。

この情報を合わせて考えると、相談者さんの夫は公私ともに忙しいのもあって、精神的に参っている可能性があります。
普段から「うわぁ~しにてぇ~(笑)」と冗談を言っている人ならまだしも、「死んだら楽かな」という言葉が唐突に出てきているのは参っているサインだと思いました。

解決案

余裕を作る・相談先を作る・病院を頼るという観点で、3つの方法を提案します。

1つ目は、仕事やプライベートの予定をできる限り減らすことです。
忙しさが原因で心身の疲労が出てきているならば、時間に余裕ができると気持ちにも余裕が出てきやすくなります。

2つ目は、身近で公的な相談先を使うことです。
具体的には、保健センターです。
身近な保健センターは、『(住んでいる市町村名)+保健センター』と検索すれば見つかります。
(ちなみに2022年4月時点で、全国に2432ヶ所あります。)

なぜ保健センターなのかと言いますと、こころの健康に関する相談にも乗ってくれるからです。
相談者さんは妊婦なので精神的に不安定になりやすい時期ですし、旦那さんも今の状態が続くとうつ病になる可能性もあります。
友達や親には話しにくい話題だと思いますし、実際に相談できる場所があると相談者さんの不安もかなり減ると思います。

3つ目は、旦那さんの様子がいつもと違う感じがするなら、病院を受診してみることです。
「いつもと違う」とは具体的にはこんな感じです。

からだの面

  • 睡眠の変化:朝早く目が覚めてしまう、夜中に何度も目が覚めて眠れない、寝つきが悪いなど。
  • 食欲・体重の変化:食欲がない、食べてもおいしくない。食欲が急に増えた。体重が減った、または増えた。
  • 疲労がとれない:朝からぐったりと疲れきっている。疲労感がぬけない。
  • その他の変化:頭が重い、肩・首が重い。下痢や便秘が続く。

こころの面

  • 憂うつ感:気分が落ち込んでいる、何事にも悲観的になる。憂うつだ。
  • おっくう感:何事にも興味がもてない、何をするにもおっくうだ。
  • 焦り、不安感:イライラして落ち着きがない。不安だ。

行動の面

  • 遅刻・欠勤:会社に遅刻することが増えた、欠勤することが増えた。
  • 出社拒否:会社に行きたがらない。
  • 会話:口数が減る、「自分はだめな人間だ」など否定的な発言が増える。
  • 日常生活:新聞やテレビを見なくなった。人との接触を避けるようになった。

「ご家族にできること|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」より引用

このような様子が10日以上続くなら、こころに不調をきたしている可能性もあります。

もし、上記のような様子が見られたら病院を受診することを勧めると良いのですが、いきなり「病気みたいだから病院に行きなよ!」と言っても受け入れてくれない可能性が高いです。

風邪の症状(咳・喉の痛み・微熱など)とは違い、こころの不調はわかりにくいですし、「自分に頑張りが足りないだけ」「気のせい」「家族に心配をかけたくない」などの考えが受け入れにくくさせてしまうんです。

ですので、少し伝え方を工夫するといいです。
例を出します。

吹き出し用上手に促す人
①最近あんまり
寝れてないみたいだね
②しっかり寝れると
体も楽になると思うから
③試しに病院でいい方法ないか
聞いてみない?

①は本人の困りごとの明確化、
②は本人のメリットの提示、
③は「試し」という言葉で病院に行くハードルを下げる、という意図があります。

仮に旦那さんがこころに不調が出てきていた場合、早期発見・早期対処することで問題が深刻化する可能性が減ります。
まずはいつもと違う様子がないかを伺ってみてください。

(ちなみに、どの診療科に行くかの判断は僕には難しいので、電話で病院に直接聞くといいです。)

以上、参考になれば幸いです。

本内容は、悩み相談の内容を切り抜いて編集したものです。
記事で書いてある内容は、万人に適用できるわけではありません。ご留意お願います。
本記事に登場する相談者には、記事化・動画化などの2次流用についての了承を頂いた上で作成しています。
相談者のプロフィールは、相談者の心理的安全性に配慮して一部加工・変更を行っています。
また、内容をわかりやすくするために簡略化や一部変更を行っています。

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