将来への不安を感じる人は多いです。
それを示すように2011年の厚生労働省の調査では、157万人が不安障害の治療を受けていることがわかりました。
これは1996年の約2倍です。
今は激動の時代と言われており、実際に2019年のニュースを振り返ると、年金問題・大企業の早期退職・消費税増税など一般大衆にとっては暗いニュースがたくさん流れました。
「自分にもなにかイヤなことが起きるかもしれない」
そんな風に考えてしまうことの積み重ねが、将来への不安の原因になっているのかもしれません。
どうすれば、このボンヤリとした将来への不安を消すことができるのでしょうか?
今回の記事は将来への不安を消すことよりも、不安の捉え方を変える方法を書いていきます。
では、さっそくみていきましょう。
自分も社会も変わる
将来への不安は、自分が大きく変化させられてしまう恐怖から来ていると考えています。
例えば去年一世一代の思いで家を買った人が、自分が勤めている会社の業績が劇的に落ち込んだら不安を感じると思います。
もし家を買ったのに会社をリストラさせられたら、家の維持費を払えなくなるかもしれないからです。
そうなると、せっかく買った家を売り払わなければなりません。
言い換えれば、大きくてネガティブな変化です。
例えばライフイベントに伴うストレスは、主に変化に対するものが大部分を占めています。
しかし、そもそも自分自身が全く変化しないなんてことはあり得ないのです。
その理由を3つ説明します。
①あなたは物理的に変わっている
あなたの体の全細胞は1年で95%も入れ替わっています。
肝臓に関しては3ヶ月で入れ替わり、皮膚に関してはたった6週間で入れ替わっています。
もちろん遺伝子があるおかげで、1年前と同じような見た目をしています。
ですが、体のほとんどが入れ替わっているのは事実です。
②経済の予測はコイントスと同じ確率
経済や社会もごっそり変わります。
そのせいもあって、将来の予測は全く役に立ちません。
ペンシルバニア州立大学の研究チームによると、1984~2003年にかけて経済・政治に関係するエキスパート248人を呼んで、3~5年後の経済や政治の状況について予測してもらったところ、50%の確率でしか当たりませんでした。
プロ中のプロが予測してもダメなのに、僕らのような素人の予測になんの意味があるでしょうか?
それくらい社会の変化は激しいのです。
社会の変化が激しいということは、それに応じて僕やあなたも変化を強いられることになります。
③あなたの好みも変わっている
あなたは、あなたの価値観や好みがが大きく変化していることに気付いているでしょうか?
ハーバード大学が18~68歳の男女19000人以上を対象に
1.今後10年であなたの価値観や好みはどこまで変わると思いますか?
2.過去10年であなたの価値観や好みはどこまで変わりましたか?
という2つの質問をして調査・考察したところ、今後10年で自分に起こる変化を過少評価する傾向があることがわかりました。
つまり過去の10年間に起こった変化ほど、今後10年間は起きないと考えがちなのです。
この気持ちはわかります。
僕も21歳の自分と現在31歳の自分を見比べると恐ろしく変化しているからです。
10年前の自分は、まさか自分のやりたいことを見つけて会社を辞めているなんてことは想像できなかったでしょう。
変化を受け入れると、楽になる
自分は変化していないと勘違いしていたかもしれませんが、数字を見てみれば実際に自分が変わっており、今後も変わっていくのは間違いないことです。
「これからも変化し続けていってしまうのか…。なんだか不安だ」
と思うのも無理はないかもしれません。
この不安から逃れる方法がひとつだけあります。
変化を受け入れることです。
100%変化するのなら、逆手に取ればいい
変化をしたくない気持ちを受け入れ、その気持ちに居場所をつくってやり、最終的には変化を受け入れましょう。
変わりたくない気持ちはよくわかります。
例えば僕の場合だと、妻との関係の変化です。
僕も結婚して1年未満ですので、離婚や死別などの最悪の状況は想像したくないものです。
10年後に妻と仲違いして離婚するかもしれません。あるいは重大な自然災害が起こったときに妻が死んでしまうかもしれません。
ですが、それを想定できれば対策を打つことができます。
例えば、今のうちに長期的に親密になるための習慣をつくったり、大地震が起こっても大丈夫なように防災対策を万全にしたりできます。
将来に対する不安には変化に対する恐怖です。
すぐに変化を受け入れることはできないかもしれませんが、そう意識するだけで将来に対する不安は減っていきます。
現代において変わらない人はひとりもいません。
みんな変わっていることを知ったなら、少しは将来に対する不安も減るのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
★参考資料★