実母を亡くしたばかりの女性の育児と怒り【事例と回答】

・家庭環境が不安定な中で育児を行う女性

・出産したばかりの妻がいる夫
 
妻から「この記事をみてどう思う?」と聞かれました。
 
ママスタセレクト

実母を亡くしたママから、投稿がありました。 『周りのみんなは頻繁に実家に帰って、実母の手料理や楽しいお喋りをしてリフレッ…

 
とある女性が投稿サイトに自分の悩みを打ち明け、これを受けた周りの意見や筆者の意見が記事にまとめられています。
その女性の悩みとは、以下のものです。
 

実母を亡くしたママから、投稿がありました。

『周りのみんなは頻繁に実家に帰って、実母の手料理や楽しいお喋りをしてリフレッシュしているんだよね。私は妊娠中からずっといなかったから、実母がいる中での子育てがどんなものか知りません。母がいない中で子育てをしたらますますつらくなるだろうから、子どもはいらないと旦那に言いました。でも旦那が俺は欲しいと言い続けて、結果妊娠しました。母が亡くなって半年も経っていないときにです。こんなにつらい思いするならやっぱり子どもはいらなかった。旦那が憎いです。旦那の両親は健在です。出産して病室に戻ってすぐに、まだ痛みが残ってる私の横で義母に電話していました。泣きながら。凄くイライラした。わざわざ私の横でしなくても、家に帰ってからいくらでもできるだろと思いました』

『ママスタセレクト』より引用

 

この悩みを受け、僕なりの考え方を記事にまとめました。

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前置き:『解答』ではなく『回答』

話を聴くのが上手な人に1対1でじっくり話し合う機会があれば、正しい答えを導き出せることが多いです。

ただ、この記事に書かれているような短い文章だけでは、状況や感情を理解するということが困難ですので、僕なりの推測を含んだ意見になります。
ただひとつの正解ではないことをご理解ください。

気持ちの整理が必要だった

気持ちの整理が必要だった

まず状況整理をします。

  • 投稿者は、半年以内に実母を亡くしている
  • 実母がいない子育ては精神的にツラいだろうから、「子供はいらない」と夫に伝えた
  • 夫は子供が欲しいという願望が強かった
  • 夫の願望が優先された結果、子供が生まれた
  • 投稿者は、夫を憎んでいる

ということになります。

投稿者の状況を推察

投稿者の文章から察するに、25~35歳くらいだと推察しています。
その理由は、以下の投稿者の文章から読み取れます。

 

『周りのみんなは頻繁に実家に帰って、実母の手料理や楽しいお喋りをしてリフレッシュしているんだよね。』

 

投稿者の周りの友達は、子供の出産前後に実家に帰って母とコミュニケーションを取っており、それを投稿者は羨んでいます。
現在の1人目の赤ちゃんの平均出産年齢は約31歳ですので、周りの友達も出産を経験しており、自分も今回出産を経験したということは25~35歳の間である可能性が高いです。

仮に投稿者が30歳だとすると、実母の年齢は50~60歳くらいだと考えられます。
母を亡くすのは、どんな年齢でもショックだと思いますが、早い歳に母を亡くすのはさらにツラいものです。

受容の階段

人の死を受け入れるためには、受容の階段を一段ずつ昇っていく必要があります。
受容の階段とは、親しい人との死別、病気・ケガや災害により障害を負ったり、自分の目標に挫折したときに、その喪失を受け入れていくための段階のことです。
その段階は、以下の4つになります。

  1. ショック・・・喪失の事実を受け入れられない状態
  2. 否認と怒り・・喪失を認めなかったり、喪失の原因に対する怒りを感じる
  3. 悲しみ・・・・喪失への悲しみ。喪失を受け入れる土台ができる
  4. 受容・・・・・喪失に伴う怒りや悲しみを自然に受け入れられるようになる

喪失体験が衝撃的であればあるほど、1段1段昇るのに時間がかかります。
この階段を昇るには個人差があり、人によっては1段降りてあと戻りしてしまうも珍しいことではありません。

そしてこの階段を昇るためには、十分な時間と周囲の親身なサポートが必要になります。

夫は話をよく聴くべきだった

投稿者は、4段階目の受容にまでは至っていなかった可能性が高いです。
その理由は、実母を亡くして半年も経っていないからです。
気持ちの整理がついていない中で、子供を妊娠して、出産して、育てていくという自信もなかったでしょう。
そんな中で、夫の子供が欲しいという願望が優先されたことによって、子供を妊娠しました。

投稿者の気持ちを優先せず、夫の気持ちが優先された。
妊娠・出産は、投稿者の体だけに大きな負担がかかること。

そういう不公平感がつのり、夫への憎しみに変わってしまったのではないかと推察できます。
夫は投稿者の意見や感情にもう少し耳を傾けるべきだったと、僕は感じました。

女性ホルモンの影響

女性ホルモンの影響

ただ、この怒りは一過性である可能性もあります。
その理由は、マタニティーブルーの時期に投稿を行っている可能性があるからです。

マタニティーブルーとは、出産後1~2週間は女性ホルモンの変化によって情緒が不安定になりやすくなる状態のことです。
ですので、一時的に感情が高ぶりやすくなっている可能性が考えられます。

ですが、情緒不安定な状態が1ヶ月以上続く場合、産後うつになっている可能性があります。
妊娠・出産時には、ホルモンバランスの変化によってストレス耐性が低くなりやすいと言われています。
それがきっかけとなって、ものの捉え方が歪みやすくなり、その考え方が定着するとうつ病になりやすくなってしまいます。

統計では、女性は男性の2倍うつ病になりやすいです。
特に精神的に不安定になりやすい妊娠・出産期にはとくに注意が必要です。
産後うつが疑われる場合には、家族をまじえて専門医に相談することをオススメします。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

 

 

★参考資料★

e-ヘルスネット 情報提供

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