木村花さんの自死を考える

ニュースやツイッターで話題になっていたテラスハウスに出演していた木村花さんが亡くなった(おそらく自死)ことについて考えてみました。

広告

木村花さんが亡くなった経緯

正直な話をしますと、僕はテラスハウスという番組の名前だけは知っていますが、本編を観たことはありませんし、木村花さんについても深くは知りません。
知らないなりに自死に至る経緯を調べてみました。

★参考サイト★

簡単にまとめると、以下のような状況になります。

  1. 木村花さんはプロレスラーであり、試合で使う衣装を大事にしていた
  2. 大事にしていた衣装を、共同で使っている洗濯カゴに入れた
  3. 小林快さんが他の衣類と一緒に、木村さんのコスチューム洗濯&乾燥した
  4. コスチュームが縮んで使い物にならなくなった
  5. 木村さんが小林さんに対し、激怒
  6. 一方的な怒りに対し、視聴者が不満を感じ、SNSを通じて木村さんに誹謗・中傷を言った
  7. 木村花さんが5月23日に亡くなった

事実を並べると以上のようになります。

なにが悪い?

これらの出来事で、いったい何が悪かったのでしょうか。

共同の洗濯カゴに大事なコスチュームを入れっぱなしにしたこと?
コスチュームを乾燥までやってしまったこと?
カッとなって怒ってしまったこと?

僕はこれらのことは何一つ悪いとは思えません。
少しずつ配慮に欠けていただけです。
そもそも完璧に配慮するなんてことはムリなので、だいたい人間関係では摩耗が起きます。
摩耗がたくさん起きる人間関係は、いずれなくなっていきます。
つまり、いずれ時間が解決してくれるのです。
時間が解決する前に精神的な許容量を超えさせてしまったのが、SNSでの言葉と数の暴力です。

言葉への無頓着さが生んだ悲劇

『死ね』という言葉は何の変哲もないですが、『あなたは○○の理由があって、許されない。死ぬべきだ。』と血の通った人間が言うと鋭い刃になります。
誰かに対して『死ね』という言葉を言うときは、本当に死んでほしいときに使うべきものです。
その結果、その誰かが死んでしまったら、それは『死ね』と言った人の責任です。
ですから、その責任をすべてかぶる覚悟があるときに使うべきだと考えています。

特にSNS上は文章形式が多いです。
文章は、表情の微妙なニュアンスや身振りを使った表現が伝えられないので、純粋な言葉の意味だけが伝わります。
ですので、その場にいる親しい友人が冗談っぽく言うような

親しい友人
うえ!?
お前、なんでカーペットに醤油こぼしてんねん!
しねっ!

というカジュアルな『死ね』にはなりにくいです。
だから、SNSで特定の個人に感情をぶつけるときには、細心の注意が必要なのです。

白黒思考の危うさ

今回の件で、誰が悪いと決めつけている人は注意が必要です。
なぜなら、白黒思考になってしまっているかもしれないからです。
白黒思考とは、言葉の通り白か黒かを自分で決めつけてしまう極端な考え方のことです。
このように凝り固まった考え方になると、独善的で論理的ではない考え方になる傾向になります。

コスチューム事件で100%小林快さんが悪いと考えていた木村花さんでしたが、同居人のヴィオレッタさんが木村花さんの話を聴いていき、「私が干さずにおいてちゃったのは、ちょっとやらかしたなと思ったけど…」との話を引き出しています。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=215&v=HyEEkqquUxc&feature=emb_title

(追記:2020/5/31 テラスハウスの公式動画でしたが、非公開になりました。)

人に話を聴いてもらうというのは、いくらか自分に客観性をもたせてくれます。
なぜならある程度、論理立ててしゃべらなければならないからです。
ですので、自分が何かに怒り狂っていたり、悲しみのドン底にいるようなとき、誰かに話を聴いてもらうと少しだけ冷静になれるのです。

ですので、これから木村さんを追い込んだ誰かが絶対に悪い!その悪い奴を私が懲らしめてやる!みたいな思考になっている人は、ぜひ誰かに話してみてください。
それだけでもスッキリしますし、また別の誰かを追い込んでしまうような負の連鎖を断つことができるのではないか、と僕は考えています。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

広告