患者の家族から罵倒されPTSDになった救急救命士の悩み

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今回は、20代男性で救急救命士をやっている方の悩みをお聞きしました。
相談者さんは、仕事でPTSDになってしまいました。
この記事では、どのような経緯でPTSDになってしまったのか、どうやって治していけばいいのかについて書いていきます。

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患者の家族から罵倒されPTSDになった救急救命士の悩み

まず始めに、救急救命士とは何でしょうか?

救急車に乗っている救急隊員の中の1人。
現場から病院までの命を繋ぐ救急救命のスペシャリストです。
詳しく知りたい方は、Wikipediaをご覧ください。
相談者さんは、具体的にどんな悩みを抱えているかと言いますと、コロナ患者の家族から罵倒されたことが原因でPTSDを発症し、中々治らないことで悩んでいます。

PTSDとは

PTSDとは何でしょうか?

日本語に直すと、「心的外傷後ストレス障害」。
トラウマと呼ばれるツラい場面に出くわしてしまい、心的外傷を負った後に、そのトラウマ場面を何度も思い出してしまう症状が出る。
思い起こすのは、あくまで記憶だが、今ここでトラウマが起きているように感じてしまう。
それが何度も繰り返されてしまうことによって、慢性的に生活に支障が出てしまう心の病気。

トラウマ場面の状況

具体的な状況について書いていきます。

数年前に、90代後半のお年寄りがコロナに感染した、ということで相談者を含む救急隊員らは現場に向かいました。
到着時、患者の症状は重たくなかったですが、現場で長時間待たされることになりました。

(その当時は、コロナに関する情報がまだ少なかったり、コロナ患者が急速に増えていたりしたこともあり、病床が埋まっていました。だから患者の受け入れ先が見つからず、待たされることになったんですね。)

3時間半過ぎた頃から患者の症状が悪化し、それでも患者を病院に運んでくれないことに怒った患者の家族が、隊員に対して何度も暴言を吐いたり、隊員らを殴りかかろうとしました。

ようやく受け入れ先が見つかったのが、4時間半経ってからでした。
受け入れ先まで運びましたが、結果的に患者は亡くなってしまいました。

その後、患者の家族に挨拶に行ったんですが、ただただ無視されたそうです。

PTSDが判明

そういう経験もあったからか、相談者さんは翌日から仕事に行きたくなくなってしまいました。

最初のうちは、体調が悪いということにして誤魔化して休んでいたんですが、それにも限界が来て職場の人たちに、「ちょっと様子がおかしいようだ」と気づかれ、病院に行くことを勧められました。
そして、PTSDになっていることがわかりました。

カウンセラーを付けてもらって、話しをすることでスッキリする感覚はあったそうです。
ですが、いざ仕事をしようと、救急車に乗っていると、気分が悪くなり仕事にならない状態になってしまったそうです。

どうすれば治るのか?

こうした悩みに対し、どうしていけばいいのでしょうか?

相談者さんは、今も通院されてカウンセラーや医師と治療を続けていると思いますので、そのまま信頼できる医療者に話し続けることが大事だと思いました。

PTSDは、れっきとした心の病気なので治療が必要です。
PTSDを治すのに最も効果的な治療は何でしょうか?
主治医の判断によるところもありますが、僕は持続エクスポージャー療法が良いと思いました。
(仮に自分や自分の家族が同じ病気になったとしたら、そうすると思います。)

トラウマに適度に向き合うことが重要

その理由は、持続エクスポージャー療法は健康保険が利くくらい治療効果が認められているからです。
(非常に高い確率で効果が見込まれる方法しか健康保険は利きません。)

治療するのに最も重要なのはトラウマと向き合うことだと言われています。
そして持続エクスポージャー療法は、適度にトラウマと向き合えるように作られています。

一般的にトラウマ体験をしてから1ヶ月ぐらいは、トラウマ場面を思い出すことがあるらしいです。
ただ、何回もそれを信頼できる人に話していくことによって、トラウマと適度に向き合うことができるようになっていきます。
そうすることで、思い出されるトラウマはあくまで過去のもの、トラウマが起こってしまったことは仕方ないことなんだ、と徐々に受け止められるようになっていくんですね。

ですが、逆にトラウマを極端に回避してしまうことが慢性化させる原因だと言われてます。
相談者さんも翌日から仕事に行きたくなくなり、休みがちになったことでトラウマと向き合えない期間が長く続いてしまったのだと思われます。

つまり、トラウマに適切に向き合えなかったからこそ慢性化して、PTSDになってしまったのではないか、と僕は考えています。

信頼できる医療者に話し続ける

持続エクスポージャー療法は、効果があると認められていますが、行える施設・カウンセラーがまだ多くないと言われています。
ですので、現実的には信頼できる医療者にトラウマ経験を話していく。そして適度にトラウマに向き合っていくことが症状を緩和させることにつながっていくんじゃないかと思いました。

相談者さんは、トラウマ場面を僕にとても詳細に話してくれました。
これはトラウマと向き合えるようになっている証拠なので、かなり良くなっていると考えています。
ですので、このままトラウマに適切に向き合い続けていくのがいいかと思いました。

ではまた、別の悩みでお会いしましょう。

本内容は、悩み相談の内容を切り抜いて編集したものです。
記事で書いてある内容は、万人に適用できるわけではありません。ご留意お願います。
本記事に登場する相談者には、記事化・動画化などの2次流用についての了承を頂いた上で作成しています。
相談者のプロフィールは、相談者の心理的安全性に配慮して一部加工・変更を行っています。
また、視聴者向けにわかりやすくするために内容の簡略化や一部変更を行っています。

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