外出自粛を知人に求めてはいけない

・外出自粛でイライラしている

・気軽に外を出歩く人を許せない

 

新型コロナウィルスの長引く影響によって、ゴールデンウィークまでの外出自粛期間が伸びるそうです。
本日5月4日時点では、おそらく5月31日までの延長になると言われています。
自粛期間が伸びたことで心のモヤモヤが大きくなった人も少なくないのではないでしょうか。
この記事では、外出自粛によるイライラを悪化させないための、僕なりの心構えを書いていきます。

では、みていきましょう。

広告

他人にイライラする根本的原因

他人にイライラする根本的原因

まず、外出自粛によってイライラする原因はなんでしょうか?

・仲の良い人と会えないことによるモヤモヤ
・外で遊べないイライラ
・周りに感染者がいるかもしれない不安
・自分は家にいるのに、周りの人は外出していて不満が募る

などの気持ちがあると思います。
この中でも、『他人への不満』について特に詳しく対処法を説明します。

課題の分離ができていない

人によっては様々な事情で外出せざるを得ない理由があると思います。
お金がないから、外に稼ぎにいかなければならない。
子供のストレスがたまるので、外で遊ばないといけない。
ずっと家にいると沈んだ気分になるので、外を歩きたい。
理由は千差万別でしょう。

人間関係で問題が起こるのは、課題の分離ができていないことが多いです。
課題の分離とは、アドラー心理学をわかりやすく解説した『嫌われる勇気』の中で語られる心理学用語です。
この本は一時期ブームになりましたね。
課題の分離を簡単にいうと、自分が他人の問題に口出ししたり、自分が他人の問題に口出ししたりすることでイザコザが大きくなってしまうよ、ということです。
外出自粛中で自分が外に出たい気持ちがあるという課題に対し、事情をよく知らない他人から「ずっと家にいろ」と言われたら、少しカンに障ることでしょう。

以下の引用から、課題の分離の重要性が伝わると思います。

あらゆる人間関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと―――あるいは自分の課題に土足で踏み込まれること―――によって引き起こされます。課題の分離ができるだけで対人関係は激変するでしょう。

 

『嫌われる勇気』 岸見 一郎  (著), 古賀 史健  (著) 出版社: ダイヤモンド社 (2013/12/13) 引用箇所:140ページ

責任を取らない

なぜ人間関係において、トラブルが起きてしまうのでしょうか?
それは口を出した結果に責任を取らないからです。

例えば、仮に隣人から

隣人
不必要な外出を完璧にやめてください!

と言われたとします。

僕は考えうるあらゆる手段を用いて丸々1ヶ月家の中で缶詰になりました。
ただ、その結果としてうつ病を患ってしまいました。

あなたの言うことを守ったら、うつ病になりました。

責任を取ってください!

隣人
あなたの精神が弱いからいけないのよ。

わたしに責任はないです。

あなたが悪い。

(※実際の僕の隣人はとても良い人で、絶対にこんなこと言いません笑。)

責任が取れないのに他人の問題に口出しするというのはこういうことです。
先ほど引用した言葉のとおり、他人の問題に土足で踏み込みまくっています。

こうなるから他人の問題に何も言うなということではなく、他人が正しい情報を知っているかどうかを確認することと、正しい情報を提供することが必要になります。
正しい情報を認知した上で、選んだ行動に対しては基本的に口を出すべきではありませんし、口を出されても自分の考えを通すべきです。
なぜならあなたは他人の責任は取れませんし、他人はあなたの責任を取ってくれないからです。

政府は別の役割がある

言うまでもないですが、政府はある程度の責任を取ってくれるので私たちに行動の制限をお願いする権利があります。
というか、やってくれないとまとまりがなくなって国がぐちゃぐちゃになってしまいますからね。
そのお願いの結果、どうするかはあなた次第です。
やはり最後は自己責任です。

他人をコントロールしたくなる

他人をコントロールしたくなる

他人に口出ししたくなる気持ちはどこから来るのでしょうか?
それはコントロール欲求です。

例えば、用事があって急いでいるときに、いつも着ている服がタンスの中ではなく、なぜか食器棚の中にしまわれていたら少しイラっとしますよね。
コントロールできると思っているものがコントロールできないと、不満が溜まりやすくなります。

幸せになれるから操りたい

逆にコントロール欲求を満たすことができると、どうなるでしょうか?
例えば、介護施設に入居しているような高齢者は、体の自由が利かなくなっていきます。
体のコントロール感を失っていくことはツラいことでしょう。
そのような高齢者の方を対象に、イエール大学のロディンとハーバード大学のランガーはコントロール感を取り戻すことができたらどうなるのかを調査しました。
調査の結果、身の回りの管理を自分で行うように推奨された人たちは、幸福を感じやすくなり、頭が良くなり、積極的な活動を取るようになりました。
つまり、コントロール感を得ることは幸せを感じやすい状態にしてくれるということです。

コントロールできるのは自分だけ

この調査結果を受けて、他人をコントロールすることで僕たちは幸せになれるでしょうか?
残念ながら、なれません。
なぜなら他人はコントロールできないからです。
他人をコントロールするということは、他人に対し責任を取るというこということです。
他人をコントロールだけして、責任は取らないなんてそんな虫の良い話はありません。

では、コントロール可能で責任を取れる対象は誰なのでしょうか?
言うまでもないですが、自分自身だけです。
外出自粛という政府のお願いを受けて、どう行動するかはすべて自分自身次第なのです。
過剰な外出自粛をすることでうつ病を患うことも、自己責任です。
外出自粛のお願いを無視して、自分や身の回りの人に新型コロナウィルスを感染させてしまい、大事な人を死に追いやるきっかけを作ってしまうことも自己責任なのです。

僕らにできることは、正しい情報を手に入れて、しっかり自分の頭で考えて行動して、他人に過剰な口出しをしないこと、口出しされてもうまく受け流すことです。
そうすることで、この外出自粛生活をうまく波乗りしていくことができるのではないでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

 

 

 

★参考資料★

広告